【中国の旧正月って何するの?】日本の正月の違いをナナが解説
私たち中国人にとって旧正月は、ズバリ言うと「一年で最も大切な家族の時間」です。日本の正月とは全く違う特別な意味を持っています。家族みんなが故郷に帰り、伝統的な文化を大切にしながら新年を祝うのです。
私は中国出身のナナです。現在、日本人の夫と幸せな国際結婚生活を送っています。夫には前妻(同じく中国人女性)がいましたが、私たちはお互いの過去を受け入れ、新しい愛を育んでいます。
今回は、実際に中国で生まれ育った私が、旧正月の本当の意味や過ごし方について詳しくお話しします。
「中国の旧正月って具体的に何をするの?」「日本の正月とどう違うの?」そんな疑問を持つ日本人男性に向けて、中国人女性である私が実体験をもとに、分かりやすく解説いたします。



日本人男性の皆さんにも分かっていただきたいのですが、旧正月は私たち中国人にとって日本の正月以上に大切な行事なんです。国際結婚を考えていらっしゃる方には、ぜひ理解していただけると嬉しいです。
旧正月とは何か?基本を分かりやすく解説


旧正月とは、旧暦に基づいた中国の新年「春節」のことです。
日本では1月1日に新年を祝いますが、私たち中国人は旧暦の正月を盛大にお祝いします。毎年日付が変わるのが特徴で、だいたい1月下旬から2月中旬の間に訪れます。
中国では春節期間中、一般的な会社員でも約1週間の長期休暇を取ります。この期間は家族と過ごすことが何より優先されるのです。
旧正月の基本的な特徴をまとめると以下の通りです。
- 旧暦基準 – 毎年日付が変わる、だいたい1月下旬〜2月中旬
- 長期休暇 – 約1週間の連休で、家族と過ごす時間を大切にする
- 民族大移動 – 故郷に帰る人々で交通機関が大混雑する
- 伝統文化 – 爆竹、餃子、赤い装飾など、古くからの習慣を重視



旧正月の時期は中国全土で本当に大移動が起こるんです。空港や駅は人でいっぱいになって、みんな家族に会うために必死に帰郷するんですね。この光景を見ると、家族の絆の強さを感じます。
日本の正月と中国の旧正月の決定的な違い


日本人男性の皆さんが最も気になるのは、日本の正月との違いではないでしょうか。
最大の違いは「家族重視の度合い」です。私たち中国人にとって旧正月は、何を犠牲にしても家族と過ごすべき時間なのです。
時期と期間の違い
日本の正月は1月1日から3日程度ですが、私たちの旧正月は約1週間の長期間です。この間、ほとんどの中国人が仕事を完全に休みます。
また、旧暦を基準にしているため、毎年日付が変わります。2025年は1月29日、2026年は2月17日といった具合に変動するのです。
家族への思いの違い
日本では正月に実家に帰らない人も多いでしょう。しかし、私たち中国人にとって旧正月に家族と過ごさないことは考えられません。
どんなに遠くにいても、どんなに忙しくても、家族のもとに帰るのが当たり前なのです。これは義務ではなく、自然な気持ちなのです。
主な違いをまとめると以下の通りです。
- 帰省率 – 中国の旧正月はほぼ100%の人が帰省、日本は個人の選択
- 休暇期間 – 中国は約1週間、日本は2〜3日程度
- 商業活動 – 中国はほぼ全ての店が休業、日本は営業する店も多い
- 伝統重視 – 中国は古い習慣を厳格に守る、日本は簡略化される傾向



私たちにとって旧正月に家族と過ごせないことは、とても寂しく感じるんです。国際結婚をした私も、この時期は故郷の家族が恋しくなります。日本人男性の皆さんにも、この気持ちを理解していただけると嬉しいです。
私たち中国人の旧正月の過ごし方


では、私たち中国人が実際に旧正月をどのように過ごすのかをお話しします。
旧正月の過ごし方は「家族団らん」と「伝統継承」の2つが柱です。
大晦日の夜は家族全員で
旧正月前夜(大晦日)は、家族全員が集まって過ごします。この日は「除夕」と呼ばれ、一年で最も大切な夜です。
おばあちゃんの家に親戚一同が集まり、みんなで餃子を作ります。餃子の形がお金の形に似ているため、縁起が良いとされているのです。
夜中12時になると、一斉に爆竹を鳴らします。この音で悪い霊を追い払い、新しい年に幸運を呼び込むのです。
元日から続く家族行事
元日の朝は、子供たちが大人に新年の挨拶をします。「新年快楽(シンニエンクアイラー)」と言いながら、深々とお辞儀をするのです。
その後、大人は子供たちに「紅包」という赤い封筒にお金を入れたお年玉を渡します。日本のお年玉と似ていますが、赤い色に特別な意味があるのです。
期間中は毎日のように親戚の家を回り、新年の挨拶をします。この時も必ず手土産を持参し、お互いの健康と幸福を願い合うのです。



餃子作りは本当に楽しい時間なんです。おばあちゃんが教えてくれる手作りの技を覚えながら、家族みんなでおしゃべりして。この温かい雰囲気は、何年経っても変わらず大切にしていきたいと思っています。
旧正月の伝統的な願掛けと縁起物


旧正月には、私たち中国人が大切にしている伝統的な願掛けがあります。
これらの伝統は、家族の幸せと繁栄を願う私たちの心の表れです。
赤い色に込められた特別な意味
旧正月期間中、街中が真っ赤に染まります。赤い提灯、赤い服、赤い装飾品。この赤い色には深い意味があるのです。
赤は私たち中国人にとって「幸運」「繁栄」「魔除け」を意味する最も縁起の良い色です。新年に赤いものを身につけることで、一年間の幸福を願うのです。
縁起の良い装飾品と意味
旧正月で使われる縁起物は、それぞれに深い意味が込められています。
- 爆竹 – 悪い霊を追い払い、厄除けの効果がある音の魔除け
- 赤い提灯 – 家庭に幸運と繁栄をもたらす光の象徴
- 金柑の木 – 黄金色の実が富と財運を呼び込む縁起の植物
- 逆さまの福の字 – 福が「到る」という意味で運気上昇の願い
特に「福」の字を逆さまに貼るのは、中国語の言葉遊びです。「福倒了(フーダオラ)」は「福が逆さま」という意味ですが、「福到了(フーダオラ)」つまり「福が到着した」と同じ発音なのです。



私たちの願掛けは、単なる迷信ではないんです。家族の健康と幸せを願う、とても純粋な気持ちから生まれた文化なんですね。日本人男性の皆さんにも、この気持ちを分かっていただけると嬉しいです。
国際結婚カップルにとっての旧正月


中国人女性との国際結婚を考えている日本人男性の皆さんにとって、旧正月は重要な理解ポイントです。
国際結婚をすると、年に2回の正月を祝うことになります。これは文化の違いを楽しむ素晴らしい機会でもあるのです。
妻の帰省をどう理解するか
中国人女性と結婚すると、旧正月期間中に妻が中国の実家に帰りたがることがあります。これは決してあなたを軽視しているわけではありません。
私たちにとって旧正月に家族と過ごすことは、呼吸をするのと同じくらい自然なことです。理解して送り出してくれる夫に、私たちは深い感謝の気持ちを抱きます。
一緒に楽しむ方法
夫婦で一緒に旧正月を楽しむ方法もたくさんあります。
- 餃子作りを一緒に – 夫婦で協力して手作り餃子に挑戦する
- 中国の実家に一緒に帰省 – 妻の家族と旧正月を過ごす
- 日本で中華料理を作る – 旧正月の伝統料理を夫婦で楽しむ
- 赤い装飾品で部屋を飾る – 日本の家でも旧正月の雰囲気を演出
特に中国の実家に一緒に帰省してくれる日本人男性は、妻の家族からとても愛されます。言葉が通じなくても、心は必ず通じ合えるのです。



私たちの文化を理解しようとしてくれる日本人男性には、本当に感謝の気持ちでいっぱいになります。一緒に旧正月を祝ってくれる優しさがあれば、きっと素敵な国際結婚生活を送れると信じています。
中国の旧正月まとめ


私たち中国人にとって旧正月は、家族への愛と文化への誇りを表現する大切な時間です。
日本の正月とは時期も過ごし方も大きく異なりますが、家族の幸せを願う気持ちは同じです。国際結婚を考えている日本人男性の皆さんには、この文化の違いを理解していただきたいのです。
私自身、日本人の夫と結婚してからも旧正月の大切さは変わりません。むしろ、夫が私の文化を理解しようとしてくれることで、より深い愛情を感じています。
旧正月は決して難しい文化ではありません。家族を大切にし、伝統を守り、みんなで幸せを願う。そんなシンプルで美しい心が込められた行事なのです。
中国人女性との国際結婚を真剣に考えている日本人男性の皆さん。私たちの旧正月を理解し、一緒に楽しんでくれる気持ちがあれば、必ず素晴らしい結婚生活を築けるでしょう。



私たち中国人女性は、自分の文化を大切にしてくれる男性をとても愛おしく思います。旧正月を一緒に祝ってくれる優しい気持ちがあれば、お互いを深く理解し合える素敵な関係を築けると思うんです。文化の違いを楽しみながら、幸せな家庭を作っていけることを願っています。