ナナの初めての日本での誕生日。中国人女性が大切にする記念日の過ごし方


7月15日。
ナナが日本に来て初めて迎える誕生日でした。
昨年12月に来日してから半年以上が経ち、ようやく日本の生活にも慣れてきた頃。私たちにとって、とても大切な記念日となりました。
「何が欲しい?」への意外な答え


誕生日の1週間ほど前、私はナナに何気なく聞いてみました。



誕生日に何か欲しいものある?
すると、ナナは少し考えてから、はっきりとした口調で答えました。



NIKEのランニングシューズが欲しいわ。日本で働き始めてから運動不足だから。
私は少し驚きました。
アクセサリーや化粧品ではなく、実用的なスニーカーを即答するとは。



中国では誕生日プレゼントも「使えるもの」を選ぶのが普通よ。気持ちだけじゃお腹いっぱいにならないでしょ?笑
冗談のように聞こえてもナナの言葉に、中国人女性の現実的な考え方が表れていました。
ロマンチックな演出よりも、日常生活に役立つものを大切にする。これも中国の文化的背景から来るものなのかもしれません。
誕生日当日の準備


7月15日の朝、私は早めに起きて準備を始めました。
前日に購入したNIKEのエアマックスを綺麗にラッピングし、近所のケーキ屋さんで小さなチョコレートケーキを購入。
夕食は、ナナの好きな寿司を出前で注文することにしました。



わあ、こんなに準備してくれたの?中国だと誕生日は家族みんなでお祝いするのが普通だけど、二人だけでも十分ね。
ナナが帰宅すると、テーブルに並んだプレゼントとケーキを見て目を輝かせました。



細やかかもしれないけど、君の日本での最初の誕生日だから、できる限りのことをしたかったんだ。
中国と日本の誕生日文化の違い


お寿司を食べながら、ナナが中国での誕生日の過ごし方について教えてくれました。その違いは興味深いものでした。
項目 | 中国の誕生日 | 日本の誕生日 |
---|---|---|
お祝いの規模 | 家族・親戚が集まる大規模 | 家族や友人との小規模 |
定番料理 | 長寿麺(麺類) | ケーキ |
プレゼント | 実用的なもの中心 | 記念品や嗜好品 |
年齢の数え方 | 数え年(伝統的) | 満年齢 |
お祝いの意味 | 長寿と健康を願う | 個人の成長を祝う |



中国では誕生日に長い麺を食べるの。麺を切らずに全部食べると長生きできるって言われてるのよ。
そう言いながら、ナナは箸で寿司を上手に取っていました。
文化は違っても、大切な人と過ごす時間の価値は同じなのだと感じました。


NIKEシューズを履いて


プレゼントを開けたナナは、すぐにシューズを履いて家の中を歩き回りました。



サイズもぴったり!明日から近所をジョギングしようかな。
ナナの実用的な性格が、改めて表れた瞬間でした。
中国人女性の多くは、このように現実的で前向きな考え方を持っています。



一緒にジョギングしようか。僕も運動不足だから。



いいわね。でも私、走るの速いから置いていかないでよ(笑)
これからも一緒に歳を重ねていく


ケーキのロウソクを一緒に消した後、ナナが静かに言いました。



日本に来て良かった。あなたと出会えて、こうして誕生日を祝ってもらえるなんて思わなかった。
私も心から思いました。
前妻との失敗を経験した私にとって、ナナとの関係は本当に大切なものです。



来年も、再来年も、ずっと一緒に誕生日を祝おう。お互いに歳を重ねながら。
中国人女性は家族との絆を何より大切にします。
ナナも同じように、私たちの関係を「新しい家族」として大切に育んでくれています。
細やかなお祝いでしたが、ナナの笑顔を見ていると、これが私たちらしい記念日の過ごし方なのだと確信しました。
文化の違いを超えて、お互いを思いやる気持ちがあれば、どんな記念日も特別なものになる。
ナナとの最初の誕生日は、そんなことを教えてくれた大切な一日となりました。